ウズベク人の考え方「人は人の世話になって当たり前」

全部の生地を焼き終え、やっと一休み。焼き立てノン、そしてサラダとスープを囲みながら妻の香織さんがウズベキスタンでの体験を話してくれた。

「ウズベク人ってね、日本人がビックリしちゃうくらい図々しいの(笑)。急に何十人って来客があったり。でもね、その分すっごく面倒みてくれるんですよ」

ウズベキスタンには、人は人の世話になって当たり前という考えが根付いているらしい。知ってる人だろうが知らない人だろうが当然のように助け合う。香織さんは現地のどこへ行ってもそれを体感したそうだ。

 

左から妻の香織さん、藤原さん、夫のシェルさん。ここで焼いたノンは、通販サイト、または東京・中野にあるレストラン「VATANIM(ヴァタニム)」で食べられます

「人に迷惑をかけないようにしましょう」。そう教えられて育った日本人にとって、人の世話になることはどうしても申し訳なさを感じてしまう。でも、もしかすると日本人は少し頑張りすぎなのかもしれない。もうちょっと人に頼ってもいいのかもしれない。

「困ったときはお互いさま」。ウズベク精神が少し羨ましく感じた私。これからの人生はちょっとだけ、図々しく生きてみようかな。

 


シルクロードベーカリーシェル

シェルさん、香織さん夫妻とお店の前で

店主のシェルさんはキルギス生まれのウズベク人で、ノン職人の三代目。現地と全く同じ方法で、タンディールという窯を使って焼くノンは、香り豊かな中央アジアの味。中に肉や玉ねぎの入った「サムサ」も全国配送している

埼玉県春日部市増富564-7
070-5544-8811
https://silkroadbakerysher.business.site/

【営業時間】
日曜日のみ/10時00分~16時00分
※緊急事態宣言下で営業時間が変更になっている可能性があります。ウェブサイトなどで情報を確認してからご訪問ください

※ノンやサムサはこちらの通販サイトからも購入可能
http://mayram.shop-pro.jp/


ヴァタニム (VATANIM)

キルギスだけでなく、ウズベキスタン、カザフスタンなど中央アジアの本格料理を提供する。2020年4月に東京・中野に移転したばかり。ここで紹介したノンももちろん食べられる。

東京都中野区新井1-36-9 岡田ビル 1F
050-5457-4556

【営業時間】
月~金/11:00~15:00、17:00~24:00 (L.O.23:00)
土・日・祝/11:00~24:00 (L.O.23:00)
定休日/月曜日
※月曜日が祝日の場合は月曜営業、代休無し
https://www.facebook.com/vatanim.tokyo/

※緊急事態宣言下で営業時間が変更になっている可能性があります。ウェブサイトなどで情報を確認してからご訪問ください

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