「『寝る前に自己暗示をかけると夢が叶う』と本で読んだので、『私はスターになる』と毎晩50回唱え、『私はスターだ』と書いた紙も壁に貼っていたため、部屋に遊びに来た同期に呆れられていたくらいです。(笑)」

11歳で初めて宝塚の舞台をテレビで観た時も、「入りたい」じゃなくて、「絶対に入る!」。それからずっとアーメンのポーズで祈り続けていたせいで、手が腱鞘炎になったくらい(笑)。

それまで、親に頼んで習わせてもらった習い事はどれも三日坊主だったので、「宝塚を受けたい」と言った時も、「どうせ狼少年だろう」と、受験前の短い期間しかバレエを習わせてもらえなかったんです。

それでも、なんとか宝塚音楽学校に入学することができたのは、受験前に宝塚の舞台のビデオを見て自己流でバレエらしきものを練習していたのと、「絶対に受かる!」という強い思いがあったからだと思います。

音楽学校入学時の成績は50人中47番でしたので、入ってからが大変でした。シロウト同然の私が、バレエコンクールで優勝したような人と一緒に踊るわけですから。でも、三味線など、誰も習ってないことなら成績が良かったんですよ。同じスタート地点から始めるなら、絶対に負けないぞ、と。

当然のことながら、入団7年目くらいまではなかなか役がつきませんでした。それでもヘコまなかったのは、宝塚が大好きで、たとえ客席から体が半分見切れていても、宝塚の舞台に立てるだけで幸せだったから。と同時に、「自分はこの程度で収まっているつもりはない!」という気持ちもあったので、「今に見ておれ!」と。

「寝る前に自己暗示をかけると夢が叶う」と本で読んだので、「私はスターになる」と毎晩50回唱え、「私はスターだ」と書いた紙も壁に貼っていたため、部屋に遊びに来た同期に呆れられていたくらいです。(笑)