フレーズを湯船の中とかで考えておいて…

三浦 ありがとうございます。でも私の場合、エッセイでは細かい構成やロジックをあまり考えてないんですよ。ほぼ脳みそを通さずに瞬発力だけで書いてる(笑)。鈴木さんのエッセイも、ご本の後半になるにしたがって、どんどん奔放さが増していって、そこがまたすごく愉快なんですが、あれはどういう変化ですか。

『獅子座、A型、丙午。』

鈴木 最初はオチまでしっかり組み立ててから書いていたんですよ。でも最近は、きちんと起承転結にならなくても、尻切れトンボで終わってしまってもいいかなと。(笑)

三浦 あはは、私もエッセイはそういう感じです。気が向くままに書くうちに、ちょうどいい感じに「オチ」がついたから、じゃあ終わろ、と。

鈴木 早くその域に達したい!

三浦 もう充分達しておられますよ。いや、達していい境地なのかわかりませんが(笑)。ただ、演じるお仕事もなさっているなかで、原稿にかける時間を捻出するのはたいへんですよね。

鈴木 2週間に1回の締め切りなので、その間にテーマをだいたい決めて。この2行、あそこの2行とフレーズを湯船の中とかで考えておいて、パソコンを開いたら2時間くらいで書き上げます。

三浦 書きたいことが膨らんで、オーバーしてしまうことは?

鈴木 かなり削ります。その作業も実はお芝居と似ている気がして。

三浦 ほほう!