あふれる情報とどうつき合う?
鏡 既存の枠組みから自由になって多様な価値観が受け入れられる半面、気をつけなければいけないこともあります。これからは「情報」が力を持つようになりますから、関わり方には十分注意しないといけません。
水晶 情報をうのみにしたり、SNSに入れ込みすぎるのは危険ですね。フェイクニュースも世の中にあふれているので、私も最近は《発信元》を気にするようになりました。
鏡 このところ都市伝説的なものまで信じる人が増えている印象ですが、あれはある種、高度なエンターテインメントなんです。つまり情報を受け取る側も、発信する側も、「これはこれでアリだよね」くらいの客観的な視点を忘れないことが大切。じゃないと、ネット上で「この人、素敵!」と妄信していた人が意外な素顔を見せたときに、「裏切られた!」と、理不尽な怒りが湧いてきてしまう。
水晶 風の時代は「言葉」もキーワードですからね。言葉で人を癒やすこともできますが、SNSに書き込んだひと言で相手を傷つけることもできるので、自分の言葉を大切にしてほしいです。
鏡 情報中心の社会だからこそ、かえって不自由さを生んでしまっている部分も少なくありません。新たな時代は始まったばかりで、「地」の特徴も色濃く残っていますから、新しい形を模索する時期はまだしばらく続きそう。冷静な視点とイマジネーションの視点を併せ持つことが、今の世の中を生きていくには必要なスキルなのかもしれません。
水晶 さまざまな価値観があることを受け入れて、風の時代を軽やかに楽しんでいけたらいいですね。