島本理生『ナラタージュ』に見る「関係性の変化」

どんなエピソードにも、「出会い」がある。……ならばこうも言える。どんなエピソードにも、「出会った後、こんなふうに関係が変化した」という経緯がある。

だって、その変化が物語になるんだから。

と、連載第2回の趣旨を説明したところで。私の好きな小説における「出会った他人との、関係性の変化」をご紹介したい。

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島本理生の『ナラタージュ』。とにかく小説が絶品。未読の方がいたら、ぜひ読んでみてほしい。

『ナラタージュ』は誰が誰と出会う物語かというと、「大学生の泉が、高校時代の演劇部顧問の葉山先生と再会する」話。