球場は「ビールがすすむ食べ物博覧会」
《11月18日》
お話にならないほど筋肉痛。もう今日は何もできなかった。ひぃひぃ背中を丸めてソファから一歩も動けず。
夕食は家族と私の共通項メニューを死ぬほど考える。
今日はごま豆乳鍋。私はお汁控えめで具材だけいただく。馬でも飼っているのかというまさかの量の野菜とお肉を、3人衆は見事にぺろっと平らげた。
お椀2杯お代わりしたところで、まだちょっと物足りなくてお椀揺らす私に向かって、夫、
「そこで止めとくのがダイエット。」
自分はあとで食べたいアイスを子供達に横取りされないよう釘を刺していた。
1イラット獲得です。
《11月20日》
トレーニング。ダンベルスクワットの破壊力にワンツーダウン。帰り道明らかに歩き方がヨロヨロ怪しい中年女。駅の階段の下りなんて手すりに掴まらないと降りられない。
そんな中這うようにして家にたどり着いたというのに、長男の態度に腹が立ち親子喧嘩。筋肉痛が辛いのかお前の行く末が思いやられるのか……いつもより言葉が強くなりすぎてしまったように感じて、自己嫌悪。
心も体も、いろいろ痛い。
《11月24日》
今日から日本シリーズの第3戦、4戦を観戦するため、息子たちを連れて福岡へ。学校ぶっちぎって連れて行くからにはジャイアンツ必勝!!
久々の帰省で母の顔を見られるのが一番の楽しみではあるけれど。ダイエット中の旅行は初めてなので、考えられるだけの失敗を思い浮かべる。でも、この筋肉痛を無駄にしないためにも絶対失敗しない!……と意気込んで朝は機内でプロテイン。
食事をしっかりとるよう指導されているものの、バタバタして間に合わず、そのまま朝昼あまり食べられずにいざ球場へ。そこは、めくるめく「ビールがすすむ食べ物博覧会」。ここで「脂質、糖質、カロリー……」など考えながらもの食う者がどこにいるというのだ。怒られるのを承知で、博多名物「とり皮焼」など焼き鳥をチョイス。うまい! たった数本、水を片手にちびちび味わう。
そして、敗戦。どっと疲れが。もうあとがないジャイアンツ。仕事で同じホテルに泊まっているパパには会えないけれど、明日こそ頑張ってパパ!!
ホテルの部屋に体重計がない。食べすぎではなく、「食べなさすぎ」で痩せられない可能性も。3日間はマジックボックスのように、帰るまで体重がどうなっているかがわからない不安。きっと食べなきゃ痩せているはず。劇的に体重が落ちてガッツポーズな私を思いうかべる。