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「学歴ロンダリング」をご存知だろうか? 非合法で得た金銭を出所が分からないようにする行為を「マネーロンダリング(資金洗浄)」と呼ぶが、それと似たように、大学の学部卒の出身よりも、ランク的、ステータス的に上の大学院に進学すると、最終学歴がより良く見えることをいう。もっぱら批判的に使われている言葉だが、むしろ日本はもっと学歴ロンダリングしていい、と筆者は言う。

社会人は学部より大学院のほうが容易

社会人の皆さんに向けて、大学院生になることを筆者は大いにお薦めしたい。今や学部入学よりも大学院修士課程の入試が容易になっているケースも多いからだ。

たとえば東大法学部の修士課程に該当する公共政策大学院では専門職学位課程があり、大卒と同等の経験、技能、知識を持っていると、職業人でも受験資格がある。選抜も、英語(TOEFL)の学力などが一定以上で入学願書審査に通ると、口述試験=面接のみで決まる(大学院入試の現況については、各大学のウェブサイトを参照していただきたい)。

東大や京大の学部出身者でない社会人であっても、ランクの高い大学院への挑戦を臆することはまったくない。ブランド大学院への入学は、実は、学部入学よりははるかに容易なのである。時には「学歴ロンダ(リング)」と揶揄されるかもしれないが、まったく気にすることはない。就活や転職にも有利になるかもしれない。

『週刊ダイヤモンド』(2020年8月8日・15日合併号)によると、「Fランク大から早大院に進学して電通に採用」となった例とか、「中堅国立大から東大院に進みグーグルに採用」された例もあるとのこと。