墓も供養も金次第? 結婚が当人同士の合意で成り立つ時代に、なぜ墓守だけが明治時代の家制度のまま取り残されているのだろう。私は納得のいかないことに、大事な貯金を使いたくない。娘たちの代になれば、墓にかかる費用はさらに大きな負担になるだろう。今のまま少子高齢化が続いたら、あと20年もすれば、どこの家でも墓守はいなくなってしまう。
供養とは、一体なんだろう。私はその人がしてくれたことを懐かしく思い出すことが、一番の供養ではないかと思っている。
近い将来、夫に「その日」が来たら、そしてひとりになってしまったら、私はどの墓に入ればよいのだろうか。子どもに墓守の負担をかけたくない、そして婚家と関わりたくないならば、夫とは死後離婚を選択するしかなさそうだ。
死んだ後の私のささやかな夢は、ターシャ・テューダーさんのように、庭に遺骨を撒いてほしいということ。しかし、今の日本の法律では、それもままならないのである。