無理せず、自然体で

りあ 性格的にもコンサートマスターに向いていたんじゃないかな。たとえば、おいしい料理があったら、「みんなで食べよう!」と人を巻き込むところがあるでしょう。だから音楽でも、「みんなが楽しめるようにするためには、どうすればいいか」と考えることができる。正式に就任する前、1年の試用期間の時も「無理をせずにやる。それでダメだったら仕方ない」と私に宣言していた。

大進 なにしろ、以前コンサートマスターを務めていらした安永徹さんは、団員全員から慕われていた。あのパーフェクトなレベルを期待されてしまうと困るなあ、と。僕は僕らしく、無理せず長く活動を続けていけるようにしたかったから。

りあ 団員のみなさんが、あなたのキャラクターをよくわかっているなあと、はたで見ていても思います。(笑)

大進 いまさらキャラクターは変えられないし。母親にはよく「人前では礼儀正しく!」と注意されていたけど、なかなかできない(笑)。うちはなんでも自然体の夫婦なんです。

りあ これから秋にかけて、私の演奏活動も増えていくと思うので、よろしくね。

大進 もちろん、喜んで。

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