「パパはつらい思いをしたから、喧嘩に強くなることで自分を守っていたのかな。」(友子さん)

ゴルフクラブで殴られたことも

亜紀 夫婦喧嘩が増えたと感じたのは、中学生になった時。

友子 パパは芸能界でも喧嘩っ早いことで有名だったの。5歳で上海から引き揚げてきたけれど、お母さんは日本語が話せないイギリス人。パパはつらい思いをしたから、喧嘩に強くなることで自分を守っていたのかな。

亜紀 お酒もずいぶん飲んでいた。あんまりいい飲み方じゃない時もあったね。

友子 酒癖の悪さには泣かされたのよ。ゴルフクラブで殴られたこともある。次の日には、「昨日はごめん」ってそのゴルフクラブを折っていたけど。

亜紀 そんなことがあったなんて知らなかった。

友子 パパは嫉妬深い一面もあった。仕事のお誘いもあったけれど、長く家をあけることは許してもらえない。私が他の人といるのを嫌がったし、束縛が強かったのね。お酒を飲んだ時の暴力も激しくなって……。

亜紀 家を出て行った時は、もう限界だったんだね。

友子 そうすることでしか、自分を守れないと思ったの。

亜紀 パパとママが離婚した時、ネネは成人していたけど、私はまだ18歳。親権をどちらに持ってもらうか、決めなくちゃいけなくて。本当は中立でいたかったけど、自分なりに考えて、書類にパパの名前を書いたの。

友子 私は親権がどちらにあっても、親子であることに変わりはないと思っていたわ。