イラスト:谷本ヨーコ
認知症や寝たきりの原因にもなる骨折。確かに骨は放っておくと加齢とともに衰えていくもの。しかし中山久德先生によれば、いつまでも自分の足で立ち、歩くためにできる対策があるそうです(構成=山田真理 イラスト=谷本ヨーコ)

<「いつのまにか骨折?女性に多い骨粗しょう症」を解説した前編はこちら

健康な骨を維持するステップ【食事&日光浴】

栄養素は単体では十分な効果を発揮しません。骨の健康に必要な栄養素をバランスよく摂る必要があります。

●ビタミンD

腸管からのカルシウムの吸収を高めます。脂溶性ビタミンなので、油とともに摂ると効果的。転倒予防効果も報告されています

【食材】
青魚(さんま、いわし、かつお、さば)、さけ、きのこ類(特に乾燥きくらげや干ししいたけ)など

●日光浴

ビタミンDは、太陽の光を浴びることで体内でも生成されます。直射日光でなくとも、屋外で日陰に1日30分程度いるだけでも十分。散歩や買い物など、なるべく毎日外出を心がけましょう

 

●カルシウム

骨の主成分であるカルシウム。丈夫な骨を作る土台です

【食材】
乳製品、小魚(ちりめんじゃこなど)、小松菜、豆腐、納豆、ごまなど

 

●マグネシウム

血液中のカルシウムを骨に誘導し、さらにカルシウムが血管に付着するのを防ぎます。カルシウムの半分程度の量は摂取しましょう

【食材】
豆腐(にがり)、ナッツ類、緑黄色野菜など

 

●タンパク質

骨を建物にたとえると、鉄骨に相当するものがタンパク質です。そのため、丈夫な骨作りには欠かせません

【食材】
鶏むね肉、魚、乳製品、大豆製品、たまごなど

 

●ビタミンK

骨のタンパク質を活性化し、骨の健康を維持。特に納豆に多く含まれるビタミンK2は、骨粗しょう症予防に高い効果があります

【食材】
納豆、ブロッコリー、小松菜、チーズなど