離婚と養育費に関するチェックポイント
ところで養育費は原則として、月払いですが、夫婦の合意により一括でもらうケースもあります。この場合、税金はかかるのでしょうか?
弊社団に相談に来られた実例です。協議離婚で別れた夫から「子ども3人分の20歳までの養育費2,200万円を一括で払いたい」と申し出があったと言います。この方は「養育費でマイホームを購入したい。税金はどうなるのか」とのことで相談にいらっしゃいました。
結論から言うと、税金はかかります。養育費は贈与税の非課税になりますが、この方のように養育費で住宅やマイカー購入に充てた場合は、養育費の本来の目的である「子どもの養育」に該当しないからです。
「全額を住宅の購入費に充てる」という彼女に、弁護士が本来の目的を告げ、理解を得ました。全額を購入費にあてたいという気持ちもわかりますが、「金の切れ目は縁の切れ目」というスタンスの夫に、今後特別出費を期待することは難しい可能性があることも、同時に伝えました。
結論として一部を頭金に組み込むことにして、FPや宅建士がこの方の給料を元に、購入できる住宅価格やローン計算、貯金アドバイスをして、住宅を購入しました。その上で、税理士が税金の計算をして、確定申告で税金の申告を行ってもらいました。