辛い時にも笑いを忘れない

「嘆きよりもユーモアを」も、いつも心がけたいと思っていることです。

僕の父は冗談が大好きな人で、お酒の飲み過ぎで肝硬変で亡くなったのですが、最後に意識朦朧(もうろう)となって家族が集まった時、僕が「これまで本当にありがとう」と言って泣き崩れると、意識のなかったはずの親父が突然「まだ早い!」と一言。

最期まで、ちゃんと笑わせてくれました。

その後、母が、父がビールを手にしている写真を遺影用に持ってきたのですが、お酒が原因で亡くなったわけだから「この遺影はまずいんじゃないか」と言ったら母は、「大丈夫! ノンアルコールやから!」。

父の死という、最大の「嘆き」の時にも笑いを忘れない、本当におもろい夫婦です。こんな両親の子ですから、僕も、日々、辛いニュースや、うまくいかないことはたくさんありますが、嘆くだけではなく、なんとか楽しくユーモアに変えて人の心を明るくするお手伝いができたらいいなと思っています。

※本稿は、『ゴゴスマ石井のなぜか得する話し方』(ダイヤモンド社)の一部を再編集したものです。

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