羽生選手の魅力は、なんといっても感情表現が豊かなところだろう。彼のスケート人生や勝利への強いこだわりからにじみ出る演技中の表情が、不思議と僕の感情と共鳴する。観る者の心をつかんで離さない引力が、そこにあるのだと思う。僕は常に、まだ見ぬ表情を探しながらシャッターを切ってきた。
そんな羽生選手も25歳になった。五輪2連覇を果たし、国民栄誉賞も受賞するような偉大なスケーターになった彼を、今も撮り続けられていることは、カメラマン冥利に尽きる。“ゆづ”のようなアスリートに出会えたことに感謝しつつ、ファインダーを通してこれからもスケーターたちを応援していこう。(撮影・文=田中宣明)
羽生結弦 (はにゅう・ゆづる)
1994年、宮城県仙台市生まれ。4歳からスケートをはじめ、 2008年ジュニア選手権優勝。10年にシニアデビューし、 13年グランプリファイナル初優勝。 14年ソチオリンピック金メダリスト。 18年平昌オリンピック連覇。19−20シーズンは、 オータムクラシック、スケートカナダ、NHK杯、 四大陸選手権優勝
1994年、宮城県仙台市生まれ。4歳からスケートをはじめ、
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●宇野昌磨選手の華麗なる復活劇が見て取れるドラマチックな写真展開
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