ミュージックディレクターのバイロン・エステップ(リモート画面左上)、ブルーマンのパトリック・ニュートン(右上)、ザ・ミュージシャンのマッケンナ・トルファ(中央下)と松本幸四郎さんが中継で結ばれ、トークセッションが行われた(撮影:引地信彦)

ブルーマンも『カブキモノ』

「ブルーマングループワールドツアー IN JAPAN 2022」制作発表記者会見が2022年2月16日に東京で行われた。

会場には歌舞伎俳優の松本幸四郎が特別ゲストとして登壇、海外のブルーマングループメンバー3人と中継で繋がり、トークセッションが進められた。

11年前、初めてブルーマンを見てからの大ファンだという松本さんは、ブルーマンにちなんで自らの発案で、髪を鮮やかなブルーに染めて登場。ブルーマンは、子どもの時にやってみたかったことを具現してくれる、どこか懐かしさを感じる興奮と楽しさ、驚きがあると熱くその思いを語る。

各国各公演で、その日の観客の反応に応えるようパフォーマンスを調整しているという、ブルーマンのパフォーマンス。「ブルーマン」という全世界に通じる軸となるブランドを持ちながら、見るたびに新しい驚きと楽しさ、興奮を与えてくれるエンターテインメント。

それは、歴史を重ねた「伝統芸能」でありながら、どれだけ人を驚かせるか、喜ばせるか、刺激を与えるか、というところから誕生した「歌舞伎」の本質と共通する部分がある、と語る松本さん。『歌舞く』という、《信念のあるワル》、パンク的な共通するスピリッツをブルーマンと歌舞伎に感じている、という。

『婦人公論』2021年1月26日号の市川猿之助さんとの対談でも、「図夢(ずうむ)歌舞伎」への挑戦など、歌舞伎の本質を「「歌舞伎」にこれという定義はないと思っている。時代に即して新しいものを取り入れて、400年続いてきたわけだから。」と語っている。

 

2007年より4年間東京・六本木の専用劇場で延べ80万人を動員してきたブルーマンは、当時行われた歌舞伎や鼓童(太鼓芸能集団)とのコラボレーションに、とても刺激を受けたと語る。

ブルーマンも「カブキモノ」ですね、とお互いの共通点を確認したところで、松本さんにブルーマングループから『歌舞伎界のブルーマン』の認定証がサプライズとして贈られた。

額装された「認定証」が贈られた(撮影:引地信彦)