母は名をよび、ごはんをあげていた

大丈夫かな?というよりわくわくが勝った。わたしはミヤミヤと鳴き続けるネコに、ミヤと名前をつけた。

「ミヤ」
と呼ぶと振り向いて
「ミヤミヤ」
と応えた

数週間経ったら、ミヤはあっという間に家中を行き来するようになった。母はネコが家にいることに、確かに何かしら怒鳴っていたが、そうなるとわたしは即座に家を出たので何を言っていたかは知らない。

保護団体は千差万別。自身で足を運び、動物たちと触れ合い、団体の方と話して、一生付き合える団体を見つけていただければと思います

数ヵ月経つと、母はネコを「ミヤ」とよび、ごはんをあげていた。ミヤはすっかり家族の一員になっていた。

今では問題になるだろうが、ミヤは自由に外へも出ていた。わたしに褒めてもらいたいのかスズメをくわえて目の前に置いて、エヘンと偉そうにこちらをみた。時折、よそのネコとケンカをしたのか傷ついて帰ってきた。しばらく家で大人しく療養し、元気になるとまた外へ出たいと窓の近くで「ミヤミヤ」と鳴き、スズメを狩りに向かった。