常に心強い言葉をかけてくれた人

私の上には上級生もいましたし、
自分がそんな立場になるなどとは考えもしませんでした。
青天の霹靂とはまさにこのことでした。

のちにこのことが私を大きく変えてくれることになるのですが、
まだこのときは想像すら出来ません。
理事長が私に「出来る」と言って託してくださった大きな想いも、
このときの私はわかっていませんでした。

正式には、まずは副組長になったわけですが、
副組長はたった一公演だけで、すぐに組長になることになりました。

こうして私は宝塚史上最年少で、
宝塚史上最も頼りない組長になりました。

こんな私が90人の組子を取りまとめることができるのか・・・
不安な私に、何でも相談してと、常に心強い言葉をかけてくれていた人がいました。
一人じゃないからと背中を押してくれ、 
この人となら一緒にやれる! と思える環境を作ってくれた人。

それは、当時月組のトップスターさんだった瀬奈じゅんさんでした。

エリザベートガラコンサートの楽屋で(写真提供◎瀬奈じゅんさん)