ビジネスライクなつき合い

とはいえ、なんでもかんでも指摘するのがいいとは限らないのが世の常。たとえば、これが仕事関係の相手だったらどうでしょうか。「仕事相手が遅刻してきても、あえて指摘なんかしないわ。待つのも仕事のうちだし、指摘しないほうが仕事はうまく回るから」という人も多いのではないでしょうか。このように、納得のうえで相手に合わせて《見せかけの不幸ぐせ》を演じるのはOK。それをビジネスライクというのです。

そんなことをして不幸を招いたりしないの? と思うかもしれませんが、演じるのは仕事の場面だけと線引きし、プライベートにまで不幸ぐせを持ち込まなければ大丈夫。そもそもビジネスという線引きができていれば、それこそ「そういう人」として納得できるため、苛立ちも少なく、対処方法もあるはずです。

では、こんなケースはどうでしょうか。趣味のサークル活動などで「和を乱したくない」という理由から、遅刻したメンバーに注意しないこともあります。趣味の時間ですから、一見するとプライベート。でも相手とのつき合いがその場だけのもの

なら、考え方はビジネスと同じで大丈夫です。言葉は悪いですが、趣味の場だけの相手に対して不幸ぐせを演じるのはひとつの割り切り。プライベートにもビジネスライクなつき合いはあって当然なのです。

幸せぐせを持ちつつ、割り切ってビジネスライクというテクニックも使う。コツをつかんで人生の時間を充実させましょう。

(イラスト◎大野舞)

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