タレントで女優の青木さやかさん。母との和解と看取り、自身の肺がん、パニック障害など、赤裸々な体験をはじめ、小学生のお嬢さんと保護猫2匹、トイプードルとの日常を記した婦人公論jpでの連載「48歳、おんな、今日のところは『……』として」が話題に。一方、「どこ見てんのよ!」で一世を風靡した女芸人としての道のりを振り返ってみれば、2005年ごろ、30代前半によく「容姿いじり」をされたそう。表向きはいじってくれた先輩に対して感謝しながら、実際にはかなり傷ついていたとか。現在の女芸人を取り巻く環境についても語ります。
「おばさん」と呼ばれて
先日の取材で、
「女芸人の容姿いじりについてどう思うか?」
という質問を受けた。
わたしがたくさんテレビに出ていたのは、30代前半の頃。2005年あたりだと思う。テレビに出る前はライブに出ていた。ライブのエンディングでは、トークコーナーがあり、そこでは男芸人たちから、「おばさん」と呼ばれることがあった。
30歳にもなっていなかったと思うのだが、若い男芸人からすると、おばさんだったのだろうし、おばさんといじると若い女の子のお客さんは高い声で笑っていた。
わたしは、わたしを「おばさん」と表現する男芸人のことを、当時気持ちよくは思っていなかった。「おばさん」と呼ばれて嬉しくなかったし、「おばさん」と女性が言われるのを笑っている女性客には塩でも投げつけたい気分になった。
小綺麗な格好をしていると、
「芸人のくせに、なに女っぽくしてんだよ」
と言われたことも覚えている。
じゃあ、何を着ればあなたは良しとするのかと、これまた塩を投げつけながら聞きたい気分になったものだ。