鍼の先生から告げられた甲状腺の腫れ
そして今度は、やはり40代になってから出産を経験したイラストレーターの女性が「いい」と言うマッサージと鍼の先生の施術を受けに行ったときのことです。「お腹を触っても、悪いことは感じられないけれど、甲状腺が少し腫れているような気がする」と。
教えてもらった専門病院に予約を入れ、検査をしてもらったところ、肝臓の数値γ‐GPTが正常値の10倍以上になっていることが判明したのです。
当時連載していた雑誌の編集者に話したところ、お父様が肝臓疾患で入院していた専門病院を紹介してくれました。都心からかなり離れていたのですが、行ってみることに。
医師からは、「お酒」「輸血」「献血」など、肝臓の数値に異常をきたす要因になりそうなことについて次々質問を受けました。不妊治療を始めてから、お酒はほとんど口にしていませんでしたし、輸血や献血も全く当てはまりませんでした。そして最後に先生が仰ったのは「何か、薬を飲んでいますか?」と。私は「不妊治療のために漢方薬を毎食前、もう半年以上、飲み続けています」と伝えました。
「それかもしれませんね」「1ヵ月、飲むのを止めてみていただけませんか?」と。
目の前が真っ暗になるという経験は不妊治療を始めて何度も経験していましたが、このときばかりは本当に真っ暗になり、しばらくの間、言葉が出ませんでした。