受験することになったらパッとパパのほうに
ジャガー 今は、パパの味方に決まっているよ。自分がなりたい職業についているパパをリスペクトして、パパの考えに従えば、自分も医者になれると思っている。だからあなたの言うことはよく聞くよね。一方で、あたしは、勉強をしたことがないし、受験の経験もない。大維志にとっては、うるさいだけの存在でしょう。もうわが家は完全に2対1だもん。
木下 まあ、今は受験真っ最中だから。受験が終わればまた変わるよ。アハハハ。
ジャガー その笑いがムカつくんですけど(笑)。小さい頃はママが大好きで、パパの「パ」の字も言わなかったのに、受験することになったら、パッとパパのほうに寄った。
木下 (うれしそうに)うん、寄った寄った。パッと寄ったよねえ。
ジャガー 楽しんでる。
木下 いや、医者になりたいというのは本人の希望だもの。プロレスラーは? って聞いたら「痛いからいや」だって。僕はね、自分の存在意義って、自分のバトンを子どもに渡すことにあると思うんだ。子育てが、こんなにも喜ばしくてやりがいのある仕事だとは知らなかったなあ。
ジャガー あたしが暮らしのなかで、ことわざとか生活の知恵的なことを教えようとするとね、大維志、「それって裏付けあるの?」とか「科学的根拠は?」とかって聞いてくるんだよね。あなたそっくりの口調でね。ああ、息子までもがこんなふうになっちゃって。
木下 お母さんはそういうとき、「うるさい! 昔からそうなってるんだ」、以上終わり、だからなあ。
ジャガー うん。だから、「お父さんの説明はわかるけど、お母さんのはわからない」と言われる。あなた今、毎日がさぞハッピーでしょうよ。
木下 そんなことありませんよ。早起きして子ども目線でいろいろ考えてあげないといけないわけですし。
ジャガー いい親ぶるんじゃねえ!