結婚したらわが家の隣に住んでくれ

ジャガー 大維志の結婚とかまだ想像つかないけど、あの子が家から出るときがいずれ来る。ヤバイなあ。

木下 ヤバイのは僕です。大維志が家を出ちゃったりしたら、あなたと2人じゃないですか。今は矛先が、僕と大維志で半分ずつだけど、それが僕1人に集中する。それは困るんだなあ。

ジャガー 何が困るのよ。

木下 だから大維志に、「結婚したらわが家の隣に住んでくれ」と頼んだのね。そしたら「もちろん住むよ」って。「隣に住むことを嫌がらない相手を選ぶ」とも言ってくれたんだよねー。隣に住んでくれるなら家賃を払ってあげてもいいよね。

ジャガー あんた何言ってんの? 

木下 とかなんとか言っちゃって、息子がいなくなって一番悲しむのはあなただと思うよ。

ジャガー 違う違う。隣に住む嫁にイラッとさせられるくらいなら、会えないほうがまし。

木下 そんな……。

ジャガー 当たり前だろ。わかってないねーホントに。

木下 じゃあ、あなたと僕の2人きりか。

ジャガー まあ、なんとかなるでしょう。10年前、5年前と比べると、今でも新しい発見があるから。あたしは勉強に関してはわからないことが多かったけど、今回の息子の受験を通して、あなたの言っていたことが正しかったと思ったし。こういう発見の繰り返しが絆じゃないかなって思う。

木下 うん。それと当然、不満なところもそれぞれあるんだけど、前よりもそれを無理に直そうとしなくなったね、お互いに。