奥さんと子どもがいるから、僕はがんばれる
ジャガー そうそう、前は相手を自分のほうに引っ張ろうとしてたけど、今は互いに歩み寄れる場所を見つけようとしている。子育てを終えた姉夫婦を見ていても、2人でなんとかやっているから、あたしたちもどうにかやっていけるんじゃないかなあ、と思いたい。あなたに新しい彼女でもできれば別だけど。
木下 え!? わけわかんない。どうしてそういう発想になるの?
ジャガー まあ、あなたがモテるとは思わないけど。年取ってて、体力もなく、持ってる金は中途半端。(笑)
木下 はいはい。僕らは経済的にそれぞれが完全に自立していて、生活リズムもまったく違うよね。だからここ10年くらい、寝室も別々。
ジャガー うん、一緒に寝ない夫婦は離婚する率が高いらしいよ。
木下 いやでも、離婚なんて考えられないよ。奥さんと子どもがいるから、僕はがんばれるのであって、1人だったらこんなに働かないと思う(笑)。もちろん1人は気楽だけど、家族と一緒にいるために、面倒や大変なことを背負い込むことがあるとしても、僕は一緒にいることを選びたい。
ジャガー いいこと言うねー。
木下 だから僕、なんとか捨てられないように、努力をしているつもりなんです。誕生日や結婚記念日にプレゼントを欠かさない、時々旅行に連れ出す、忙しくても家族の時間を確保する……。
ジャガー 家族を大事にしていること、あたしを大切に思ってくれていることは、感じてるよ。忙しくて一緒にいる時間が少なくても、それを感じさせてくれている限り、私たちは大丈夫だと思う。
木下 だよね。よくいう「熟年離婚」は、絶対避けたいよ。
ジャガー 鍵を握るのは男のほうでしょう。夫が妻のことをどのくらい大切に思っているか。これにかかっているんじゃないかな。