イラスト:川原瑞丸
ジェーン・スーさんが『婦人公論』に連載中のエッセイを配信。月に一度、眉毛パーマに通っているというスーさん。20代の半ばくらいの担当施術者さんから「3歳年下の男性と関係を進めていいものか迷っている」という相談を受けてーー。(文=ジェーン・スー イラスト=川原瑞丸)

眉毛パーマなるものを、月に一度やり始めて

まつげパーマならぬ眉毛パーマなるものを、月に一度やり始めてから半年くらい経つ。これがすこぶる調子がよい。毛流れを整え、ワックスでムダ毛を取ってもらうだけで、顔がキュッと締まって見えるのだ。自分が好きな顔になれる。ほかのお客さんはみな20代か30代前半なので気後れするが、頑張って通っている。

エステやリラクゼーションサロンの類はすべて、本名で予約を取る。私がジェーン・スーという偽名(?)で仕事をしていることは、当然ながら自己申告しない。何回か通っているうちに先方から言ってくることもあれば、わかってはいるが明言を避けてくれている様子が感じとれる場合もある。

眉毛パーマサロンの担当施術者さんは、20代の半ばくらい。真面目で一生懸命で、彼女の年くらいに私が子どもを産んでいたら、いまこれくらいの娘がいることになるのだなと、ぼんやり思いながら施術を受けている。