令和の幕開け。「即位後朝見の儀」でお言葉を述べる天皇陛下。2019年05月01日撮影(写真提供:読売新聞社)
恋愛から家族をつくったとされる明仁(あきひと)上皇・美智子妃の登場後、一夫一婦制のもとで子どもを家庭で養育する、いわゆる「近代家族」としてそのあり方が語られがちな天皇家。しかし、毎日新聞社で皇室担当記者を務めた森暢平・成城大学文芸学部教授によると、もっと前から、天皇家では多くの皇族たちが近代家族を目指し、その時代なりの恋をしていたそうで――。

多くの人が関心を寄せる「皇室の恋」

皇族は恋をする。

60余年前、明仁皇太子はテニスコートで見染めた正田美智子(しょうだみちこ)妃と恋に落ちた。秋篠宮眞子(あきしののみやまこ)内親王は、大学キャンパスで出会った同級生小室圭(こむろけい)に恋をした。21世紀に入っても、多くの人が皇室の恋に関心を寄せている。

外国でも同じだ。

英国のエドワード8世は、米国人女性、ウォリス・シンプソンと結婚するため、王位を捨てた(1936年の王冠を賭けた恋)。チャールズ皇太子とダイアナ妃との恋愛、結婚、破局は、世界の多くの人が注目し続けた。

運命の人と出会って、その人を心から愛して結婚し、最後まで添い遂げたい。

恋とは、多くの場合、そういう感情だと考えられている。皇族も恋をするだろう。それは、当たり前に思える。だが、昔からそうだったわけではない。