最近は運営がスマートすぎて物足りない

昔のドバイはなにかにつけ、こういうぶっ飛んだところがあった。あのノリがいまでも続いていたら、「ユーチューブで見てね」と言ってパソコンを配っていたかもしれない。

出走馬関係者やスポンサー関係者、メディアなどを招いての「アラビアンナイトパーティー」という催しもあって、これ自体はいまでも開催されているのだが、最近は運営がスマートすぎて物足りない。

昔は「シェイク・モハメドがエンデュランス馬術競技に出て優勝したときのビデオを延々見せられる」とか、「ふと気づいたらその辺にロッド・スチュワートがいる。シェイク・モハメドがタニマチらしい」とか、ジャイアンリサイタルの色彩が強く、これもなんだかんだ面白いものだった。

※本稿は、『世界の中心で馬に賭ける-海外競馬放浪記』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。

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「自分がこれだけたくさん海外の競馬場に行くことになろうとは、当時全く考えていなかった。この本を書くにあたって改めて数えてみたところ、150近い競馬場を訪れていた。生きているうちに、少なくとも200場は超えようと思っている」(「はじまりは香港・沙田競馬場」本文より)。

グリーンチャンネルやBS11の競馬番組、ペーパーオーナーゲームの"赤本"『POGの達人』でおなじみの競馬評論家が、約30年をかけて訪れた、アジア、オーストラリア、中東、ヨーロッパ、アメリカの150近い競馬場の中から、記憶に残る63場を紹介。海外のG1が開催される憧れの競馬場から、1年に1日しか開催されない砂浜の競馬場、そして、今は存在しない廃止場・休止場まで--。馬と競馬を愛する全ての人に贈る、350枚の写真と共に綴る旅エッセイ。