イラスト:mappy
2021年9月に行われた「スマホに関するインターネット調査」では、スマホ普及率は全体で86.9%でした。10-20代は98%、30-50代で90%前後、70代でも8割弱と増加傾向に。携帯会社が行うスマホの教室もにぎわっています。一方で、企業の電話受付などがなくなり、インターネットが使えないと困ることも増えてきました。ワクチン接種予約などもその一例でしょう。IT化が進むなか、その波に乗れずに子どもの手を借りる人も多数。笑って済まされないトラブルも発生しているようです。
(構成=武 香織 イラスト=mappy)

【episode 01】
ワクチン接種予約の電話がつながらない!
(54歳・パート)


近所に住む父(75歳)は超アナログ人間で、携帯電話を持っていません。昨年5月、「ワクチン予約の電話がつながらない」とSOSが。仕方なく仕事の合間に私のスマホからネット予約したのですが、「なんでこんな辺鄙な場所なんだ!」「地図をプリントしろ」と文句が多い。

1回目の接種を終え、いざ自分の予約を取ろうとしたら「このメールアドレスはすでに使用されているため登録できません」とのメッセージが! 唯一のアドレスを父の申し込みに使用してしまったのです。

あわててフリーメールのアドレスを取得しましたがすでに予約はいっぱい……。父の2ヵ月遅れで接種を受けることができたものの、社会から置いてきぼりにされるんじゃないかとヒヤヒヤでした。


 

【episode 02】
ウサギに傘マーク……意味不明な返信はやめて
(39歳・パート)


仕事中や移動中で通話ができないからメールやLINEで用件を伝えているのに、母(68歳)は「文字を打つのが面倒」と、必ず電話で返事をしてくる。

「頼むから、電話はかけてこないで」とやんわり伝えたところ、絵文字やスタンプを駆使するようになった。

けれど、それがかなりの確率で的外れなのが難点。「おじさんの法事、一緒に行く?」の質問に、「ドンマイ」と励ますウサギのイラスト。「明日のランチ、〇〇で待ち合わせね」に、傘マーク。

母曰く、「どんな絵文字でも『OK』の意味。可愛いからいろいろ使いたいの」だそうだけど、結局こちらが電話で確認するハメに。シンプルに「OK」の絵文字を使ってほしい。