力の源、山にお世話になってます

私は90代になっても働いていますし、自転車にも乗るし、山にも入る。だからみなさんに丈夫だと思われるんですけど、そうでもないんです。小さい頃からお腹が弱くて。長男を産んだときは肋膜炎にかかって死にかけました。それからはずっとえかった(良かった)んだけども、70代のときに腸にばい菌が入って1ヵ月入院。

だから食べ物には気をつけてます。野菜も山菜も、地元で採れたものを使って自分で料理して、添加物が入った加工品はほとんど食べません。料理は好きですもん。この素材をどういうふうに生かしてあげられるかなーって、いつも考えてます。お餅作りと同じですよ。

50代の頃には腰と膝を痛めて病院通いをしたこともあります。そしたらリハビリの先生に言われたんですよ。「桑田さんは山が好きなんだろ? じゃあ、ここさ来ることねぇ。山歩きは、ここさ10回来た分の効果がある」と。山の土は弾力があるので、足腰にいいらしいんです。

それからはますます山に行くようになりました。腰が痛いときは養生しますが、痛くなければ、夏の3ヵ月は笹の葉を、春は山菜、夏はキノコを採りに、2、3時間歩きます。山はいいですよ、小鳥のさえずりを聴いていると元気になります。

山が好きになったのは、母のおかげ。女手一つで4人の子を育ててくれた母は、山でワラビやミズなど山菜を採ってきて食べさせてくれました。そのうち母が高齢になって、一人で山に行くのは危ないので、私も一緒に行くことにしたんです。そしたら、おいしそうなキノコがいっぱい生えてて、時間を忘れて夢中になって採りました。(笑)