「ミス・サラダガールコンテスト」準優勝
さて、私は大学時代、ある女優さんと同級生でした。正確には同じ学科で、学年に2クラスだけあった別のクラスに彼女はいました。
その人の名は、名取裕子さん。
下からエスカレーター式で上がってきた私とは異なり、彼女は県立高校から、たいへん優秀な成績で入学してきたと聞きました。
2クラスしかなかったので、授業はだいたい一緒。私と同じく下から上がってきた親友が名取さんと同じクラスでとても仲がよかったので、私も自然と親しくさせてもらうようになりました。
名取さんが女優になったのは大学2年生。1年生のとき、広告研究会に所属していた名取さんは、学内で開催される「ミス・サラダガールコンテスト」に「1年の女子は全員、出ろ」との先輩命令で参加。当時、大学の広告研究会は、ちょっとした広告代理店のようなことをしていて、企業や本物の広告代理店との太いパイプがありました。なので、カネボウ化粧品が主催する同コンテストが、私が通う大学で行われたのです。
優勝したのは古手川祐子さん。準優勝が名取さんでした。人数合わせのために出場した(させられた?)のに準優勝。翌年、名取さんは、ポーラテレビ小説(当時、TBSでオンエアされていた昼ドラ)『おゆき』の主人公に抜擢され、多くの連続ドラマに主演して、現在に至ります。
2年ほど前、前述の私の親友と名取さんと3人で食事をした際、「2時間ドラマ枠が各局、激減しちゃったから、おばさん女優はツライのよ」などと言っていましたが、バラエティ番組やクイズ番組、CMや広告なども含め、同年代の女優さんの中でも、「ずっと第一線」と言えるのではないでしょうか。