ひとつものを手放せれば、どんどん手放せるようになる

これまで50代の方は、「片づけなければ」と思いながらも忙しい日々で時間がなく、うまくいきませんでした。家にものがあふれた状態に、「何から始めていいのかわからない」と思っていたのです。

まず第一歩をスタートさせる! これが大切です。

ペン立てを片づけた受講生は、「書けないペンがたくさんありました!」「ぎゅうぎゅうなペン立てがすっきりしました!」と、うれしそうに話してくださいます。

すっきり経験をした受講生は弾みがつき、次に進みます。「使っていない化粧品がたくさんありました!」「もう履かない靴がありました!」と、ものを手放すのが楽しくなり、次につなげていきます。

はじめはひとつ手放すのに、しばらくものとにらめっこ。でも「訓練」すれば選別が早くなるので、どんどん片づきます。

そして5分片づけていたのを10分、30分、1時間と、息切れすることなく、みなさん無理なく増やしていきます。休みの日はちょっと長めに、いつもは5分でもいいですね。

阿部さん宅の食器はこれですべて。「3人家族なら引き出し2段分で十分。」(写真提供:CCCメディアハウス)

小さいところを片づけただけでも、すっきりして使いやすくなります。

受講生は、すっきりした引き出しや扉を何度も開けて、ニッコリするといいます。すると、また片づけたくなるという、よい流れができます。これを繰り返していく受講生は、どんどん暮らしやすさを感じ、リバウンドすることがありません。

完璧を求めるのではなく、心地いい暮らしを目指しましょう。一気に片づけず、1日5分のスモールステップが、リバウンドなしの片づけのキーポイントです。