着なくなった服でパンパンのクローゼット、使わないお皿だらけの食器棚……。モノで溢れた家にうんざり、という読者も多いのでは。一方、5年間で6000人以上の受講生にアドバイスをしてきた整理収納アドバイザー・阿部静子さんは「何があるかわからない時代だからこそ、人生の折り返し地点を過ぎたら片づけたもの勝ち!」と断言します。さらに、もっとも多く相談の寄せられる「服・クローゼット」の片づけのポイントは「枚数」「賞味期限」にあるそうで――。
はじめに手放すべき服とは
片付けでもっとも相談を受けるのが「服・クローゼット」です。
「服を捨てられない」「思い切れない」とよく聞きます。思い入れがある服はあとまわしでかまいません。まず手放すべきは、傷みがある服です。
カットソーなどよく見ると、毛羽立ちがある服はないですか? ニットも毛玉取りをしてもまたすぐ毛玉になるのであれば、もう手放し時かもしれません。
それから、微妙に色があせている服や、ヨレ、襟や袖口が伸びている服などありませんか?そういった傷みのある、いわば「賞味期限切れ」の服から手放しましょう。
きれいな状態なら手放しにくくても、傷みがあればたくさん着た証でもありますから、納得して手放せるはずです。それに、こうした服を着ていても気分が上がらないのではないでしょうか。
また、ヨレた服など昔は若さでカバーできたものでも、いま着ると生活感が出て疲れて見えてしまうと私自身、実感しています。傷んだ服を捨てれば外見も整うのですから、一石二鳥です。「いままでありがとう」といって、気持ちよく手放しましょう。
最後は掃除用クロスとして仕事をしてもらい、文字通り使い切って処分できたら一番いいですね。
よく着なくなった服をカットして、掃除用クロスとしてキープされている方がいますが、これはリサイクルにいい方法です。でも、溜まりすぎて今度はクロス置き場に困っているという話も聞きます。どんどん使って減らしましょう。
私は着古したTシャツなどはカットせずに、1枚のままで掃除のときに使います。大判なので結構使いやすいですし、溜まらずに済みます。