〈予防〉ストレスをうまく発散すること

突発性難聴のベストな予防法は「ストレスを溜めないこと」。病気の原因はわかっていませんが、「ウイルス感染説」「内耳血流障害説」「免疫低下説」の原因すべてにストレスが大きく関係しています。ストレスを解消することこそ、予防として大切です。

それには「静かなところに身を置く」のが重要。都心部では道を歩いていても、電車や自動車に乗っていても、職場で仕事をしていても、騒音に囲まれることが多い。それが60分以上続くと、ストレスが飽和状態に。その場合、5分でもいいので、ちょっと席を外して静かなところに移動し、深呼吸をしましょう。それだけで、実は大きな予防になります。

このほか、大きな音も耳にはよくありません。難聴になるのを予防するためには、「大きな音がするところでは音に対して身構える」こともポイント。「大きな音がするぞ」と事前に意識しておくだけで差が出ます。例えば、ロックコンサートの会場などでは、観客はあらかじめ大きな音がするとわかっていますから、知らず知らずのうちに身構えます。耳の中には小さな筋肉がついていて、大きな音を感知するとギュッと締まり、鼓膜があまり振動しないよう防御します。意識することでまぶしいとき目を細めるように、音に対して対応しているのです。

(年間10万人あたりの発症頻度)病気の認識が広がった影響もあり、増加傾向にある