一度に高すぎる目標設定をしないこと
これらの「心の三原色」をしっかり分泌させるためには、コツがあります。ドーパミン分泌には、少し頑張れば達成可能で具体的な目標を立て、達成感を得る頻度を高めることが有効。
「今日は窓掃除をしよう」といった簡単な目標でかまいません。目標どおり窓拭きが終われば、「できた!」という達成感とともにドーパミンがしっかり分泌されます。加えて、キレイに拭くにはどうすればいいか考えながら集中して行えば、ノルアドレナリンが分泌される。
「近所に新しいお店ができたから行ってみよう」という気持ちに素直に行動するのもいいでしょう。このとき、脳には刺激がたくさん送られ、神経回路が活性化します。
ただし、高すぎるハードルや曖昧な目標ではドーパミンが分泌されにくいため、おすすめしません。「英語をマスターする」など大きな挑戦は時間もかかりますし、目標が曖昧で、途中で挫折するとドーパミンが分泌されにくくなってしまいます。高いハードルには小刻みに達成できる目標を設定するとよいでしょう。
セロトニンの分泌は、朝日を浴びることで促進されます。朝起きたらまずカーテンを開け、太陽の光を浴びる。時間があれば、朝の散歩をするとよいでしょう。歩くというリズミカルな運動もセロトニンの分泌に効果的だからです。
実は3つの脳内ホルモンは、互いにバランスを取り合うことで健康が維持されています。このバランスが崩れると心身にさまざまな不調が生じてしまうのです。
そこで私がおすすめしているのが、「朝のボランティア」です。ゴミ拾いなどをして、誰かのためになっていると実感できるとドーパミンが分泌され、喜びがもたらされます。また、その作業に集中することでノルアドレナリンも分泌。屋外に出て朝日を浴びればセロトニンの分泌が促されます。
加えて、誰かと一緒に行えば、人との交流で脳への大きな刺激に。脳の機能低下を防ぐために、試してみてはいかがでしょうか。