60歳もしくは65歳で定年を迎え、75歳まで働けるとなると、10年間から15年間働く計算になります。この間、フルタイムで働き、収入が毎月13万円から15万円とします。年金をすべて貯金して、働いて得た収入内で生活をするとどうなるでしょうか。

 

厚生労働省の調査では、全国の1時間あたりの平均賃金は930円、最高賃金は東京の1,041円、最低賃金は高知と沖縄が最も低く時間給は820円です。高知や沖縄で仮に毎週5日、毎日8時間働いた収入は、毎月131,200円となります。これが東京なら166,560円です。

たとえば、年金が10万円だとすると年額で120万円の貯金ができます。これが10年だと1,200万円、15年だと1,800万円になります。この費用を病気や介護費用にあてるというのです。

退職金を2,000万円以上もらっている方は、ローンの精算や家の改修費にあてる、子どもの結婚に100万円、子どもの住宅購入に500万円ほどの援助をした、人もいました。定年後、資産運用の勉強をはじめ、増やすことに成功した人もいます。

しかしながら、健康を害してしまうと働くことはできなくなり、年金と貯金が頼りになります。そうなったリスクを考えて、20代、30代の若い世代はiDeCoやNISA、ロボアドバイザーによる運用に高い関心を持っています。 
民間のでも、変額終身や変額個人年金に人気があります。

いずれにせよ、いつかは訪れる老後のために、早くから経済的な準備をしておくことにこしたことはありません。

老後の生活基盤は公的年金額を正確に把握することがベースとなります。日本年金機構や社会保険事務所に必ず問い合わせをして頂ければと思います。