実質の利息と、投資することで期待できる利益を比較して

住宅ローン控除を受けている人の場合は、これとは違ってきます。

住宅ローン控除は年末のローン残高の0.7%(2021年までの入居および特例の対象になる場合は1%)が所得税から控除される=還付される仕組みです。

対象となるローン残高には上限があり、住宅に住み始めた年により決まっています。たとえば、2022年に中古住宅を買って住み始めた人の場合は2,000万円。年末のローン残高のうち2,000万円が対象となり、その0.7%なので14万円の所得税が還付されます。

ローンの金利が0.7%なら、2,000万円までの部分は利息分の税金が戻ってくるので、無利子で借りているのと同じこと。繰り上げ返済をして残高が2,000万円未満になると、節税額が少なくなります。

新築住宅は、住宅性能が高いほど対象となるローン残高が大きく、最高で5,000万円まで。

ローン残高、金利、住宅ローン控除の対象になる部分、節税額を引いた実質の利息と、投資することで期待できる利益を比較してみましょう。

※本稿は、『「投資をしたことがないけれど、このままで本当に大丈夫?」と思ったら読む 絶対に損をしないお金の増やし方』(CCCメディアハウス)の一部を再編集したものです。


『「投資をしたことがないけれど、このままで本当に大丈夫?」と思ったら読む 絶対に損をしないお金の増やし方』(著:坂本綾子/CCCメディアハウス)

50万部を突破した『お金の超基本』の著者が語る、お金オンチでもラクに理解ができるお金の話。深い知識がなくても、時間をかけなくても、つまり、普通に仕事をして家事や子育てをしている生活の中で、確実にお金は増やせます。投資期間中に相場が来れば、きちんと利益が出る。逆に、もし相場に恵まれなくても大きな損はせずに、そこそこの利益が得られるのです。ごくごく普通の人ための、「普通の投資のやり方」の本。