イラスト:川原瑞丸
ジェーン・スーさんが『婦人公論』に連載中のエッセイを配信。今回も歯の治療についてのお話の続き。かかりつけの歯科医にインプラント治療をお願いしたところ、酷い仕上がりになってしまったスーさん。別の歯科医院でなんとか治してもらえたものの、今回の経験を通じていろいろと感じたところがあったようでーー(文=ジェーン・スー イラスト=川原瑞丸)

どうしてこんな目に

まさか3号にわたり、己の口腔事情をダラダラと愚痴ることになるとは思ってもいなかった。今月で必ず終わらせますので、お付き合いよろしくお願いいたします。

ここ5年ほど通っていた歯科医院で、27万円も払い右上の歯をインプラント治療することになったのが数ヵ月前。不具合をのらりくらりと躱され不審に思った私が新たな歯科医院を訪れると、土台となるビスがありえないほど曲がって刺さっていたことが判明した。大失敗だ。

にもかかわらず、前の歯科医は左上のグラグラした歯まで抜歯しようとしたので、私はほうほうのていで逃げ出したのだ。

どうしてこんな目に。