人物の変貌していく様を丁寧に描写
北条義時(小栗旬)は当初、野心のない気の良い少年だったが、兄の宗時(片岡愛之助)の死によって北条家の跡取りになり、頼朝の側近になったことから、徐々に変わった。頼朝イズムを受け継いだ。
頼朝とはスケールが違うものの、義時も冷たくて狡い男になった。第20話では源義経(菅田将暉)を匿っていた奧州の藤原泰衡(山本浩司)を騙し、義経を討つよう仕向けた。親しい人の命を奪うことにためらいがなくなっている。
義時の父・北条時政(坂東彌十郎)もかつては欲のない呑気なオヤジだったものの、公家出身で上昇志向の強い若い妻・りく(宮沢りえ)と再婚したことから変貌した。りくの望みなら何でもかなえようとしている。顔付きまで変わった。前半は柔和だったが、現在は険しい。