不要と思うものでも、親への「これ捨てたら?」は禁句です(写真:著者)
着なくなった服が押し込まれたクローゼット、本がぎっしり詰まった本棚、使わないお皿だらけの食器棚……。モノで溢れた家にうんざり、という読者も多いのでは。一方、5年間で6000人以上の受講生にアドバイスをしてきた人気整理収納アドバイザー・阿部静子さんは「何があるかわからない時代だからこそ、人生の折り返し地点を過ぎたら片づけたもの勝ち」と断言します。その阿部さんが50代以上に向けて、お手軽片づけ術を伝授! 第4回は「実家の片づけ」です。

実家の片づけとは「思い通りにいかないもの」

この時期、ご実家に帰ったタイミングなどに「実家の片づけ」を考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。

片づけ講座の受講生で50代以上の方は、自宅もさることながら実家も気になっているという方がほとんどです。皆さん、どうしたらいいのかとてもお悩みの様子でよく相談を受けます。

これまで片づけようとしても、高齢の親御さんから「その必要はない」「別に困ってない」とか、片づけの話を出しただけで嫌な顔をされる、といった経験がある方が少なくありません。

中には、実家で本が雪崩を起こしかけていたので片づけようとしたら、お父様から「勝手に触るな!」と怒られた人も。実際に片づけ始めたらケンカになってしまった、という話もよく聞きます。

では、実家を片づけたいと考えたとき、どんなことに注意をしたらよいのでしょうか。今回は、主に「気持ちの持ち方」についてお伝えしたいと思います。