「これ、捨てたら？」は“禁句”

そもそもですが、実家の片づけはご自分の家とは全く別ものだと考えましょう。

子世代としては親への心配もありますが、実際には「このままの家の状態で親が亡くなったら、片づけるのは自分たち」という不安も持っているはず。

気持ちは分かるのですが、それが焦りに繋がります。

大切なのは「誰の家の片づけか」という点で、「自分の家の片づけではない」ということ。ですから、捨てるものも、まずは親御さんが決めるべきです。

クローゼットに収まった服も「これ捨てたら？」と子ども側から言ってはいけません（写真：著者）
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その意味で「これ、捨てたら？」は“禁句”です。このことを受講生に話すと、“禁句”を親へ言った覚えのある方がかなり多いようで、皆さん苦笑いされます。実際、親御さんの中には、「子どもたちはやたらと捨てようとするけれど、私は片づけたくない」と考えている方もいます。

大切なのは寄り添う気持ちです。

たとえば高齢の親御さんだと、ものがない時代に育っている方も少なくないでしょうから、捨てることにとても抵抗がある方もいらっしゃいます。

ですので、親御さんに伝えるにしても「つまづくと危ないから」「もし地震が起きたら大変」といった流れで「片づいていないことによって生じるリスク」と併せて、心配をしている気持ちを伝えてはいかがでしょうか。