マスクによる「かくれ脱水」に注意!
そこで何より大切になるのが、水分補給です。多めに汗をかいても大丈夫なぐらいの水分を体内に蓄えておくことが肝心と秋山さん。体内水分は、歳を重ねるにつれて不足気味になると注意を促します。
「成人の体重の約60%は水分です。ところが、加齢にともない体内の水分量を調節する腎機能が低下したり、水分を保持する筋肉の量が減少することによって、65歳以上になると50%に低下。高血圧や心不全などで利尿作用のある薬を服用している場合は、さらに体内の水分が失われやすくなります」
加えて、マスク生活の定着も水分不足に影響しているそう。
「毎日、飲料から1200mL、食事から1000mLの水分を摂取する必要があるのですが、マスク内の湿度が上がることでのどの渇きを覚えづらかったり、マスクの頻繁な着脱が面倒だからと水分補給を怠りがちに。また、トイレの回数を気にして水分補給を控える人もいますし、暑さ負けで食欲が落ちることも影響します」
こうした要因が重なると、脱水症の一歩手前の「かくれ脱水」になる可能性が高くなるといいます。
「かくれ脱水とは、自覚症状がないうちに体内の水分の1~2%が失われている状態。この状態で大量に汗をかくと、一気に脱水症、そして熱中症へと進行してしまいます」