天気によって体調も睡眠も変わることを知る

「天気痛」や「雨ダル」といった言葉をよく耳にするようになりました。気象の変化によって持病が悪化する「気象病」のうち、痛みや気分障害に関するものをそう呼ぶようです。

季節の変わり目は気圧の変化や日中の寒暖差によって自律神経が乱れがち(イラスト提供:イラストAC)

自律神経は、気圧と密接な関係があります。1気圧(1,013ヘクトパスカル)を境に、それ以上(気圧の高い状態)とそれ以下(低い状態)で測定したところ、気圧が高いほど交感神経が上昇する傾向が見られました。

これは、気圧が低い状態だと、交感神経が活性化しにくくなることを示唆しています。気圧が下がる、特に大きな低気圧や台風などが近づくと頭痛がする、気分が落ち込むというのは、気圧に敏感な人には起き得る可能性があります。

季節の変わり目は気圧の変化や日中の寒暖差によって自律神経が乱れがち。こうしたタイミングでは、特に健康管理に留意し、いつも以上に自律神経のバランスを崩さないように心がけることが、快眠のためには欠かせないといえるでしょう。

人間が気圧を感じるのは、耳の中の内耳といわれる器官と考えられています。内耳が気圧の低下をキャッチすると、内耳の前庭神経を通って脳に伝達され、それによって自律神経に影響を与えるとされています。この機能が敏感な人は、特に気圧の変化を感じやすくなるようです。

気象病は女性が7割といわれ、原因として、耳の血流が悪い傾向があるといわれています。耳を温める、マッサージするなどで血流をよくすると、頭痛などの症状が和らぐこともあります。悩んでいる方は試してみてください。