壁一面にズラリと並ぶ、寂聴さんの著作(写真撮影◎本社・中島正晶)

たくさんの愛を、ありがとう

展覧会では、寂聴さんが描いた絵画や、得度式の際に着用した着物、剃髪した黒髪も見ることができる。

・第1章 人生の原点

価値観を根底から揺さぶられた敗戦の体験、作家活動の源になった出奔時の思いを、関連資料の展示や著作に書き残した言葉で辿る。

・第2章 瀬戸内晴美の文学

仕事と恋愛という女性にとって普遍のテーマに正面から向き合い、人気作家として文壇での地位を固めていった瀬戸内晴美の文学を紹介。

・第3章 得度式

1973年11月14日に行われた得度式。着物は、有髪最後の色留袖(写真撮影◎本社・中島正晶)

岩手県中尊寺での得度式の模様とその決意を、剃髪した黒髪や得度の挨拶文、貴重な写真資料などの展覧とともに振り返ります。

・第4章 ようこそ寂庵へ

寂聴さん手作りの土仏(写真撮影◎本社・中島正晶)

僧侶として痛みや孤独を抱える人々を励まし、反戦など社会問題にも積極的に向き合い行動した姿を、寂庵ゆかりの品や懐かしい法話映像などで振り返る。

・第5章 源氏物語の世界

瀬戸内寂聴訳『源氏物語』(写真撮影◎本社・中島正晶)

「平成の源氏ブーム」を巻き起こした華やかな寂聴源氏の世界を、日本画家・石踊達哉画伯が書き下ろした圧巻の装幀画原画ほか、ゆかりの品々などで紹介。

・第6章 人縁という宝物

作家仲間や各界著名人との書簡、寂聴師との思い出の品をエピソードとともに展示。

・第7章 生きることは愛すること

晩年に執筆した著書と活動紹介を通じて、寂聴師が遺したもの、我々に伝えたかったことは何だったのかを探る。

たくさんの愛を、ありがとう 追悼 瀬戸内寂聴展

会期:2022年8月3日(水)~8月22日(月)
会場:日本橋高島屋S.C. 本館8階ホール
入場時間:午前10時30分〜午後7時(午後7時30分閉場)※ 最終日は午後5時30分まで(午後6時閉場)