――なにか一例を挙げて頂けますでしょうか。

濵砂 例えば、粒々の柚子胡椒を開発した当時、市場には同じようなものは無かったですね。なんでこんなに香りが高いものが出来るんだ?と言われました。

皮を潰してしまったり、すりおろすような機械で作ってしまえば仕事としては楽なのですが、香りが落ちやすくなります。
そういったことが嫌なので、カッティングの機械を導入したりして日々開発を行なっていました。

そうなってくると柚子胡椒のもう一つの原料である唐辛子まで栽培し始めまして、結果、唐辛子も10種類ぐらい作ったんです。その上何パターンもの一次処理を試すわけですから、もうどれだけ失敗した?というくらい。でも、諦めないわけです。

結果納得できるものが出来るまで10年ほど掛かったのですが、その際に手に入れた知識が他社様からのOEMにも生きてくるんですよね。

とはいえ、あまりにもOEMの受注が多くなってきたので、自社ブランドをしっかりと作っていくことを今後の課題としています。