なぜ“惨状”を3日ほどで元に戻すことが出来たのか

震災後しばらくは余震が多く、また夫も出張で不在だったこともあり、最初は家の惨状を前に途方にくれました。

しかし実はこの状況でもほぼ一人で、そして日中の片づけだけで、3LDKの住まいを3日ほどで元に戻すことが出来ました(洗濯機は除きますが)。

それこそ、給水などの忙しい合間の時間で、です。同じマンションに住んでいた方が、その手早さに、目を丸くして驚かれていたほどでした。

早さのわけとして、当時片づけに興味を持ちはじめたころで、すでにものをかなり減らしていたことがその大きな要因でした。

阿部さん「押し入れや納戸の扉もすべて開き、中のものもほとんど外に飛び出しました」(イラスト提供:イラスト AC)

ものの定位置も決まっていたため、元に戻すのは早く、私はこのとき「片づけはすごい」と強く感じました。日々の生活だけでなく、地震のような災害時にまで威力を発揮するとは、思ってもいないことでしたから。

それからはより片づけの重要性を感じ、地震で倒れた背の高いタンス、ガラスのカップボードなどは手放し、さらに不要なものを捨てることに励みました。