閉会式の翌日にイタリアへ帰ったが
とは言え我が家では、隔離期間が終わるまでは一切会わず、物の受け渡しも遠隔操作で行うといった具合に、できる限り徹底して過ごしていました。コロナ禍の移動はなかなか万全な対策をとれないものなのだなと思ったのは、帰国時も同じです。
約4週間の滞在日程を終えた夫は、オリンピック閉会式の翌日にイタリアに帰っていきました。よりにもよって、イタリア選手団のアスリートたちでぎゅうぎゅう詰めになった飛行機に乗って。
その帰国便では、近代五種女子の競技で審判を務めたという女性が、ベッピの隣の席に居合わせました。
五種のうちの馬術の試合で、それまで1位だったドイツ人の選手が、騎乗した馬にジャンプを何度も拒否されて、終(しまい)には動かなくなるというハプニングがありましたが、そのときの審判が彼女だったとか。ドイツの女子チームの監督が馬を殴って動かそうとして失格になり、それ以降の大会への出場を禁止された顛末を、それはそれは熱を込めて語ってくれたようです。