男たちのための政治のルールをぶち壊してもらいたい

政治も本来、男の仕事であって、女性は家を守るべきという認識があるのでしょう。地方議会で女性議員がひとり以下のところは、全体の45%も占めています。

その女性認識はいまだに続いています。介護保険も、在宅介護を進める方向に改悪されようとしていますし、「女性が輝く社会」と言いながら、いまだに女性のほうが低賃金。選択的夫婦別姓の議論も進みません。そんな社会を変えていくには、やはりもっと女性議員が増えたほうがいい。女性の発言力を増やさないことには、多様性を認める社会は作れません。

長年続いてきた、男たちによる男たちのための政治のルールを、女性議員にぶち壊してもらいたいと願っています。「わきまえる」のではなく、今まで世の中で当たり前だと思われていたことに対して疑問符を突き付けてもらいたい。

志のある若い男性や若い女性が政治の世界に入っていけるようにならないと、この国は変わりません。修士課程に入学してから12年かかりましたが、それがこの本を書き上げた私の率直な思いです。

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