●いわき湯本温泉(福島県いわき市常盤湯本町)

開湯は奈良時代で、古くはこの地を「佐波古(さはこ)」と呼んでいた。

傷を負った1羽のツルがこの地の泉に降り立ち、湯浴みをしているのをかわいそうに思った若夫婦の旅人が傷口を丹念に洗い流したところ、ツルは元気に飛び立った。

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その数日後、ツルが化身した貴女が現れ、巻物を2人に授けた。そこには「この御湯を開き、天寿を全うせよ」と書かれてあり、以来ここに「佐波古の湯」が開かれた。

平安時代になるとすでに「湯本」という地名が用いられており、磐城郡の湯本温泉として広く知られるようになった。