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「恋愛を抜きにした男女のパートナーシップ」の時代

「ドラマは時代を写す鏡」と言われる。現代を生きる役者や脚本家、スタッフでつくるのだから自明の理である。時代とズレた作品は視聴者の支持も得られない。

ではプライムタイム(午後7時~同10時)の夏ドラマから浮き出た時代とは何か。第一に「恋愛を抜きにした男女のパートナーシップ」にほかならない。

男女雇用機会均等法の施行から36年。男女は同一の諸権利を与えられなくてはならないし、社会に共同参画している。それなのにドラマの中だけ男女が出てきたら約束事のように恋愛関係になったり、働く男性、あるいは女性の活躍ばかり際立たせたりしたら、旧時代的だ。

恋愛を抜きにした男女のパートナーシップを表した象徴的な作品は『石子と羽男-そんなコトで訴えます?-』(TBS)だった。民放が最も重視するコア視聴率(基本的に13~49歳の個人視聴率)も録画分のタイムシフト個人全体視聴率もトップクラスだった。