『石子と羽男-そんなコトで訴えます?-』のストーリー

主人公は有村架純(29)が扮した石子ことパラリーガルの石田硝子と、中村倫也(35)が演じた弁護士の羽男こと羽根岡佳男。2人は最後まで恋愛感情を抱かなかった。両者の間にあったのは同志愛である。

2人が所属していたのは「潮法律事務所」。町の小さな法律事務所だ。2人は金儲けを考えてなく、大上段から正義を振りかざすつもりもなかった。雨に振られて困っている人に対し、スッと傘を刺し出すような感覚で、市民を法律で救った。

石子は東大法科大学院を首席で修了したものの、司法試験に4回落ちていた。1度目の試験の当日、凄惨な交通事故を間近で目撃してしまい、それがトラウマになっていたためだ。チャンスは残り1回。もう、あきらめかけていた。けれど頭脳明晰。交渉や法廷の戦術を考える才能に長けていた。

片や羽男は司法試験に一発で通った。何でも1度見たらおぼえてしまう「フォトグラフィックメモリー」の持ち主だったからだ。六法全書も判例集も瞬時に記憶できる。しかし、応用力がまるでない。おまけに気も小さい。

石子は弁護士資格がないので法廷に立てない。一方で羽男は石子に戦術を考えてもらわないと、法廷でどうしていいのか分からない。お互いに相手の存在が欠かせない。そのうえ、ともに相手の優しさや誠実なところなどに気づいたことから、固く結びついた。

写真提供◎AC