次男からは仕送りの減額提示も
わが家も上の2人で教育費をさんざん使ったので、正直なところ末っ子の時は厳しい状況でしたが、「あなたにかけるお金はない」とは言いたくありませんでした。
「これくらいなら用意できる」という具体的な数字で示し、「ひとり暮らしがしたい」と言い出した次男に驚きつつも「国公立なら仕送りもできるよ」と前向きな提案ができたのでした。
次男は高3の夏に野球部を引退した直後から、そんなに家を出たかったの? と寂しくなるほどの勢いで勉強し、本当に地方の国立大学に行ってしまいました。
実際、都内の私立大学に通うのと、地方に下宿して国立大学に通うのは、総額ではほとんど変わらないことがわかりました。
卒業に5年かかったのは誤算でしたが、ひとり暮らしで自由も苦労も経験できたことで、次男が大きく成長できたのは学費以上の恵みだったと思います。
彼は、ずっと『わたしの経済ノート』(婦人之友社刊・社会人向け家計簿)をつけて報告してくれて、「バイト収入5万円くらいあるから仕送り減らしていいよ」と減額提示があった時には本当に驚きました。
※本稿は、『井田家の40年 暮らしとお金のありのまま』(婦人之友社)の一部を再編集したものです。
『井田家の40年 暮らしとお金のありのまま』婦人之友(著:井田典子/婦人之友社)
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